内閣府「SDGs未来都市」に選定

内閣府「SDGs未来都市」に選定

選定証授与の安倍首相らと幸野善治徳之島町副町長(中央)=1日、首相官邸(提供写真)

「あこがれの連鎖と幸せな暮らし創造」へ
徳之島町

 【徳之島】内閣府は、地方創生分野における地方自治体の「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向け「SDGsモデル」の構築を推進しているが、その2019年度「SDGs未来都市」に全国31都市(自治体)を選定。本県からは「あこがれの連鎖と幸せな暮らし創造」事業に取り組む徳之島町と大崎町が初対象に。1日、首相官邸で同選定証の授与式があった。

 中長期を見通した持続可能なまちづくり、地方創生分野における日本の「SDGsモデル」構築に向けて18年度から取り組んでいる。19年度は「SDGs未来都市」に徳之島町を含む31自治体を選定。うち先導的取り組みとして¬自治体SDGsモデル事業」(大崎町など10事業)を選定した。

 徳之島町提案事業の「あこがれの連鎖と幸せな暮らし創造」は、①経済面②社会面③環境面の「三側面」をつなぐ総合的取り組みで構想している。

 経済面では、コワーキングスペース「みらい創りラボ」(井之川)を拠点に、付加価値の高い生業の創出と先端技術導入による「稼ぐ力」の発揮。ウェブ・デザインなどの制作受注や提案による都市部およびアジア市場からの外貨獲得なども目指す。

 社会面では、「シマ(集落)から始まるナリワイ(小さな経済)創出と社会的包摂の具現化」へ高齢者や障がい者の出番と居場所の創設、自生植物(ヨモギ・月桃・シナモンなど)を活用した商品開発も進める。

 環境面には「おかげさまサイクル」でつなぐエコビレッジ・コミュニティの再興や、「われんきゃ(子どもたち)エコツアーガイド」育成事業などを掲げている。

 同選定によって、事業計画の策定支援、各省庁支援施策の積極的な活用と集中投入、取り組み状況フォローアップの評価基準作りへの参画―などメリットが得られる。

 選定証授与式には、町長選日程が重なった高岡秀規町長の代理で幸野善治副町長が臨んだ。安倍晋三首相はあいさつで「これらの成功事例が、国内外に広く共有され、SDGsの達成に向けた大きな力に」などと期待を寄せた。