和泊町議会報告会

和泊町議会報告会

町民と意見を交わした議会報告会=和泊町=

庁舎周辺道路を無電柱化へ
シラスウナギ研究施設「町民に情報の公開を」

 【沖永良部】2019年度和泊町議会報告会が3日、同町の国頭研修会館であった。議員報告では、庁舎周辺道路の整備に伴う無電柱化事業など6項目を説明。質疑では、現在建設が進められているシラスウナギ人工生産研究開発施設について、町民から「しっかりと情報を公開するべき」などの意見が出た。

 議会活動の活性化を目的に開催。議員12人と、和泊・国頭校区の住民28人が参加した。

 最初に、19年度当初予算や町財政、総合体育館の建設など6項目について担当議員から報告があった。その中で、庁舎周辺道路の整備における無電柱化事業に関しては、庁舎西側にある道路150㍍を改良するのに伴い無電柱化する計画で、今年3月に島内の電線管理者の合意が得られたことで事業が決定した。19年度に実施設計業務を委託し、20年度以降に道路の改良工事に合わせて工事を実施、22~23年度に完成見込み。事業費は未定。

 質疑では、(株)新日本科学が町有地である伊延港公園に建設しているシラスウナギ人工生産研究開発施設について、参加者から「町有地であるなら、調印する前に、町民に対して説明をするべきだったのではないか」「施設からの排水に危険はないのか」などの意見が出た。

 質問に対して永野利則議長は「1月に施設周辺の伊延字と出花字の区長に企業誘致を説明し、2月に両字の常会で住民に説明している」などと調印に至るまでの過程を説明。経済建設委員長の中田隆洋議員は「1月に会社側のプレゼンテーションがあり、指宿市で同じ実験をしていて県の排水基準はクリアしているとの説明を受けている」と答えた。

 同町は、3月20日に(株)新日本科学とシラスウナギの人工生産研究開発拠点の設置に関する協定を結んでおり、先月11日から施設の建設工事が始まっている。