【女子100㍍障害決勝】ワンツーフィニッシュを達成し、笑顔の赤塚(右)と金沢(左)=白波スタジアム

県陸上選手権最終日
女子100㍍障害 赤塚(徳山大)、金沢(鹿南高)

 【鹿児島】第74回鹿児島県陸上選手権大会最終日は7日、鹿児島市の白波スタジアムであった。

 奄美関係では女子100㍍障害で赤塚海音(徳山大、朝日中卒)が14秒85で優勝、金沢杏音(鹿児島南高、古仁屋中卒)が14秒99で2位、2人で上位を独占した。女子ハンマー投の川畑衣璃(沖永良部高)は40㍍96で、女子七種の北村杏理(順天堂大、大島高卒)は4043点で2位だった。女子100㍍の幾真希(鹿児島女高、朝日中卒)は12秒18で4位、男子100㍍の橋口行生(長崎県立大、大島高卒)は10秒89で5位だった。

レースを楽しむ・赤塚「先輩に勝ちたかった」・金沢

 女子100㍍障害は赤塚と金沢、朝日中、津村陸上クラブのOGでワンツーフィニッシュを達成。「(金沢)杏音ちゃんとワンツーしたいと思っていたので達成できてうれしい」と赤塚の笑顔が弾けた。

 高校、大学と優勝に縁がなかった赤塚は「今年になってレースに臨む心境が変わった」という。それまで勝ち急ぐ気持ちが強くて、緊張で力を発揮できないことが多かったが「周りへの感謝の気持ちやレースを楽しむ」気持ちで走れるようになった。

 決勝も3つ下の後輩との勝負を楽しむ気持ちで走り「向かい風でベストが出たことが自信になる。8月の九州選手権に向けて良い経験になった」と力強く振り返った。

 金沢にとっては小6で陸上を始めたとき、中3だった赤塚と同じ舞台で競える楽しさと同時に「勝ちたい!」気持ちも強かった。

 持ちタイムは赤塚が14秒86、金沢は14秒77。だが予選タイムで赤塚に後れを取り、決勝で挽回を狙ったが「先輩は強かったです」と脱帽した。

 勝った喜び、敗れた悔しさ、心境は対照的だったが、同郷の先輩後輩で県選手権の優勝争いができた喜びの笑顔の方が勝っているように思えた。(政純一郎)