龍郷町、台湾のホストタウンに

台湾(中華台北)のパラリンピック競技団体役員らと面会し、あいさつを交わした竹田泰典龍郷町長(右から4人目)ら=提供写真=

台湾選手団を応援、交流推進
東京五輪・パラリンピック

 内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局は、2020年の同大会開催効果を全国各地に波及させるため、参加国・地域の「ホストタウン」登録申請を推進してきた。事務局のホームページ(HP)によると、6月28日付の第14次登録で、龍郷町が台湾のホストタウンに登録された。龍郷町は「台湾のホストタウンとして今後、台湾選手団の応援、人的交流、文化交流などを進めていきたい」としている。

 内閣官房の同大会推進本部事務局HPには「2競技大会開催に向け、スポーツ立国、グローバル化の推進、地域の活性化、観光振興等に資する観点から、参加国・地域との人的・経済的・文化的な相互交流を図る地方公共団体を『ホストタウン』として全国各地に広げていく」との内容をPRしている。

 龍郷町が提出した登録申請書では「台湾宜蘭市とは、本町生まれで宜蘭庁長等を務めた西郷菊次郎氏の縁を通じて各種交流が長年行われている」「20年東京大会後に台湾パラリンピック卓球の選手を本町に招へいし、子どもたちとの交流を行い、国際理解教育を進め、世界的に活躍できる人材を育成する」「21年、龍郷町で計画している『西郷菊次郎ミュージカル』を推し進め、台湾とのさらなる交流の深化を図る」との内容を記す。

 登録申請書を基にした龍郷町交流計画の概要は▽19年(大会開催まで)から20年(大会中)の間は、台湾とのホストタウンをPR①既に行っている台湾宜蘭市との交流をさらに加速させ、子どもたちのワークショップ等において台湾をPRしていく②オリンピック・パラリンピック開催時の「台湾選手団」の応援③台湾のオリンピアン(元オリンピック選手)・パラリンピアン(現役のパラリンピック選手)等との交流=大会後の交流の受け入れ、アスリートを招待し、スポーツイベントへの参加やスポーツ教室を開催―を計画。

 20年(大会直後~)は、台湾との交流継続①台湾パラリンピック卓球チームを招待し、町内の子どもたちとの交流事業を実施②子どもたちとのワークショップ継続による国際交流に対する知識・関心を高める③スポーツ交流④台湾の子どもたちを招待し、学校訪問やホームステイの実施⑤町子ども博物学士講座を通じた文化的交流―などを予定。

 6月末に香川県高松市で「2019中国・四国パラ陸上競技大会」が開かれ、同大会に台湾(中華台北)のパラリンピック競技団体役員らが参加。龍郷町の竹田泰典町長らは6月27日に同大会会場を訪れ、台湾のパラリンピック団体役員と面会し、あいさつを交わした。

 竹田町長は「これまでの台湾との交流、今後の交流を通じ、持続可能な交流を構築していきたい」と述べ、関係強化に期待した。