陸自部隊、奄美大島入り

民間フェリーから下船する陸上自衛隊の重装甲車(名瀬港、12日午前5時ごろ)

駐屯地で初協同演習 隊員100人、車両30台到着

 陸上自衛隊第6師団(司令部・山形県東根市)による2019年度「協同転地演習」が13日、奄美市名瀬の奄美駐屯地内で行われる。今年3月に開設した同駐屯地での対外的な訓練は初めて。配備された中距離地対空誘導ミサイル(=中SAM)の防護活動を中心に運用部隊(高射特科部隊)との機能別、同行防御などの訓練を展開する。

 第6師団は東北方面隊に編成され、南東北3県(山形・宮城・福島)の防衛警備や災害派遣を所管する。今回の演習は、同師団に属し、今年3月26日に新編された「第22即応機動連隊」(構成隊員約1千人)が南西島しょ部での戦略的な機動展開を実施するものだ。

 演習部隊は隊員100人、重装甲車「96式装輪装甲車」や輸送トラックなど車両30台で構成。今月8日、宮城県の多賀城駐屯地から陸路で11日までに鹿児島入りした。

 民間フェリーに乗船した部隊は12日早朝、奄美市の名瀬港に到着。次々と車両が下船し、その後駐屯地に移動した。

 13日は中SAM運用部隊との連携や展開に合わせた各種訓練を予定。その様子は報道陣に公開される。

 フェリーが名瀬港に到着すると、県隊友会奄美支部の会員6人が日の丸を手に、沿道で横断幕を掲げて歓迎。70代の男性は「遠路はるばる奄美に来たことをうれしく思う。期間中はしっかりと演習に励んでほしい」と話した。