希少種の密猟密輸防止訴え

希少種の密猟密輸防止訴え

啓発ポスターを掲示して希少種の違法な捕獲採集や持ち出し防止を呼び掛けた

ホテルなどに啓発ポスター掲示依頼
環境省・奄美大島自然保護協

 環境省奄美群島国立公園管理事務所と奄美大島自然保護協議会は19日から、来島者が多く訪れる奄美大島内の各所に希少種の違法な捕獲採集や持ち出し防止を呼び掛ける啓発ポスターを配布している。配布先ではポスターを目につきやすい場所などに掲示し、主に島外からの来訪者に希少種の密猟・密輸防止を訴える考えだ。

 ポスターは世界自然遺産登録を目指す奄美大島や徳之島では希少種の盗掘・盗採が止まないことから、観光客などの目に留まるように掲示し啓発する目的。今回は長期休暇など多客期の前にインバウンド対応で、日本語と英語併記のものと、中・韓国語版をあわせて300部ほど増刷したという。

 出来上がったポスターの下部には、ポスターの啓発に賛同する団体企業の名前を入れられる欄も用意。配布先は観光客に接する機会が多いレンタカー会社、スーパー、観光施設、飲食店、ホテル業など約80カ所を訪問してポスター掲示の協力を依頼する。

 同事務所の千葉康人世界自然遺産調整専門官は、「各施設とも啓発活動を理解してもらい、協力的でありがたい。各所に掲示することで、島内関係者が一丸となって密猟等の防止を行っていきたい。来島者の目に留まるようにして、密猟・密輸の抑止につながれば」と語った。

 同事務所などはポスターに残部があるので、島内の郵便局約50局への配布を検討中とした。