ビオトープの世界親子で親しむ

ビオトープで生き物を探す親子たち

マングースバスターズ主催 大川ダム敷地内
生き物探して観察

 奄美マングースバスターズは21日、奄美市名瀬朝戸の大川ダム敷地内のビオトープで、小学生と学ぶ夏のイベント「水辺の虫やいきものたちと遊ぼうin大川ダムビオトープ」を開いた。子どもたち約20人が親子連れで参加し、メダカやゲンゴロウ、ヤゴなど生き物を探して観察するなど、豊かな水辺環境、ビオトープの世界に親しんだ。

 ビオトープは、生物の生息空間という意味で、希少植物・生物を移植した保護地域。同ビオトープは、奄美市が維持・管理し、現在約40種類の生き物の生息を確認している。

 イベントは、地域に元々すむ水生生物を知り、実際にふれてもらおうと今年で3回目。バスターズ・西真弘さんは「ここには絶滅寸前の昆虫なども多い。自分で捕まえて調べるなど、楽しさを味わってほしい」と話した。

 子どもたちは網を手に沼地に入り、メダカやゲンゴロウ、イモリやヤゴなどの、普段見ることない希少な生き物を夢中で捕まえた。バスターズ職員約10人と環境省奄美群島国立公園管理事務所職員らが参加し、捕獲した水生生物を隣で解説した。

 捕まえた生き物は、種類別にケースに入れて観察。約20種が捕獲され、西さんが違いなど解説を加えた。

 条例で採集禁止となっているヒメフチトリゲンゴロウの幼虫については「持ち出すと罰金30万円」など指差し説明。子どもたちは「何食べるの?」「大きくなるとどうなるの?」など、興味ある生き物に対して質問を繰り返した。

 家族4人で来たという大和村今里小4年・岡本暢海=よおり=くんは「イモリやヤゴをいっぱい捕って観察できた。ざるですくうと、いろんな生き物が入っていて楽しかった」と喜んだ。