宮古崎トンネル

宮古崎トンネル

建設中の宮古崎トンネル(大和村国直坑口側)

9月にも実貫通見込み
根瀬部・国直 掘削進捗は95%

 県が県道名瀬瀬戸内線の大和村国直と奄美市名瀬根瀬部地内で、工事を進めている「宮古崎トンネル」(延長2316㍍)。県大島支庁建設課によると、トンネル工事の進ちょくは7月29日現在、掘削95%(2206㍍)、覆工72%(1662㍍)。実貫通は9月中旬ごろを見込む。工事は概ね順調に推移しているが供用開始は2021年度以降の見通し。同課は「災害対策として重要な道路整備。供用開始が早期に実現できるようつとめたい」としている。

 名瀬瀬戸内線は宇検村を経由し、瀬戸内町に続く約100㌔の幹線道路。奄美大島島内を通る国道58号の代替道路としての意味を持つ。

 17年3月に着工した同工区は、これまで豪雨による崩土などで交通途絶が多発。また標高160㍍の峠越えは急峻で幅員が狭く、急カーブが続く交通の難所のため、住民の安心・安全確保と移動に伴う利便性向上から早期整備が望まれていた。

 建設計画によるとトンネル部の幅員は8・5㍍、車道部は6・0㍍(2車線)。計画延長は2870㍍。従来線から2㌔短くなり、移動時間も5分程度の短縮効果が生まれる。

 完成した場合、県内(国県道)のトンネルランキングでみると、2位の網野子(4243㍍、奄美市・瀬戸内町)に次ぐ7位に。また奄美大島島内では網野子、新和瀬(2435㍍、奄美市)に続いて3位に入る予定だ。 

 今後のスケジュールによると、19年度中に掘削・覆工作業を終え、20年度は内部の照明設備や舗装工など整備工事に着手。その後、両坑口の周辺整備に推移するため、同課は「供用開始の時期は総合的な判断が必要。まずは年度ごとに確実な施工を進めたい」とした。