ラストフライト迫る

関西直行路線の最終便を見送るバニラ社スタッフ(5月6日撮影、奄美空港)

ピーチブランド就航へ準備
バニラ成田―奄美線

 格安航空会社(LCC)バニラ・エアの東京(成田)―奄美大島直行便のラストフライト(8月31日)まで残り1カ月を切った。LCCピーチ・アビエーション社との統合より、同路線は10月からピーチブランドでの就航が決まっている。バニラ社広報は「最後まで安全なサービスを提供し、バトンを渡したい」としている。

 両LCCブランドの統合計画から、今年度に入りピーチ社としての路線改編が本格化。成田線は1カ月間の空白を経て、再開が決定している。

 すでにバニラ大阪(関西)―奄美大島線は5月上旬に就航を終え、奄美でバニラの機体を見ることが出来るのは8月まで。同社広報は「都市圏を結ぶリゾート便の象徴として特別な路線。最終日はイベントなども検討したい」と名残を惜しんでいる。

 一方、ピーチ社は現在、機材繰り、関連準備などを進めており、「LCCとしてのサービス提供だけでなく、地域発展を見据えながら様々な形で貢献したい」として、引き続き利用を呼び掛けている。

 すでにピーチ社での予約販売はスタート。ホームページによると、再開後のダイヤは▽成田発午後1時50分▽奄美発同5時15分の1日1往復。片道料金(シンプルピーチ)は大人6330円から。

 成田空港を結ぶバニラ奄美大島線は2014年7月1日の就航以来、往復搭乗者数は年間10万人ペース、搭乗率8割超で推移。国内リゾート路線として位置付けられ、奄美の交流人口増につながったことから“バニラ効果”とも呼ばれた。