施設の適切な防火管理へ

82人が参加した「甲種防火管理新規講習会」

大島地区消防組合 全課程受講者に修了証
資格取得へ講習会スタート

 大島地区消防組合消防本部(野崎浩敏消防長)は17・18日の日程で、消防法に基づく防火管理者資格取得のための2019年度「第72回甲種防火管理新規講習会」を奄美市名瀬の市役所大会議室でスタートさせた。管内の飲食業者や小売業者、福祉施設の担当者など82人が参加し、管理する建物を火災から守るための講習に耳を傾け、資格の取得を目指した。

 防火管理者とは、消防法第8条の規定により、収容人数30人以上の不特定多数が利用する建物や施設の「火災の被害防止」を目的に、必要な業務を行う責任者のこと。管理者は、管内への消防計画提出や避難訓練の実施などが義務づけられ、資格取得が必要となる。

 開講を前に野崎消防長は京都市伏見区で起こったアニメーションのスタジオの火災を例に「訓練をしているにも関わらず、何が起こるかわからない時代」とし、「あらゆる事案を想定し、的確に対応できるよう学んでいただきたい」と受講者に呼び掛けた。

 講習では、「防火管理って何?」と題したDVDを視聴後、各専任講師による講義を開始。▽防火管理の意義と制度の概要▽火災の現象▽出火防止と収容人員の管理―などをテーマに、災害時の対応策なども学んだ。

 18日は、施設・設備の維持管理、自衛消防などについて学び、AED講習なども実施予定。全過程受講者には修了証が渡され、今後は施設の適切な防火管理が託される。