台風、帰省や観光の足影響

台風、帰省や観光の足影響

台風接近で入込客の足に影響が出た夏季繁忙期(写真はイメージ、奄美空港撮影)

夏季繁忙期利用実績
盆期間、航空各社 奄美関連51欠航、82遅延

航空各社は19日、2019年度夏季繁忙期間(8月9日~18日)の利用実績を発表した。台風10号が盆期間(13~15日)に西日本を縦断したため各社のダイヤは乱れ、欠航や遅延が発生。全体の利用者数は軒並み前年を下回った。奄美関連の運航状況は盆3日間で51欠航82遅延したとみられ(奄美新聞調べ)、帰省や観光の足に影響したシーズンとなった。

今年は、祝日「山の日(11日)」と盆休みをつなげると最大9連休。さらに月遅れ盆と旧盆の3日間が11年ぶりに重なり、例年よりも入込増が予想。下りは祝日「山の日(11日)」をはさむ9~12日、上りは16・17日をピークに、各路線は満席状態となっていた。

一方で、10号は13日には奄美地方の南を北上。帰省や観光の出足のピークだったが、14日以降の帰路の運航見通しが立たないとして、予約キャンセルも相次いだ。ある航空関係者は「繁忙期間は利用率9割強。欠航した分だけ利用数が減った」と総括した。

航空各社の奄美関連16路線の盆期間運航状況を見ると、13日は午後の便を中心に51便が遅延。10号が県本土に最接近した14日は終日ダイヤが乱れ、奄美大島―鹿児島線でほぼ全便欠航するなど、合わせて37便が欠航、16便が遅延した。
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今回期間中の各社実績によると、日本航空(JAL)グループの奄美大島―都市圏直行便は、東京(羽田)線90・8%、大阪(伊丹)線82%。JALと日本エアコミューター(JAC)の奄美群島―福岡・鹿児島路線は提供座席数2万4020席に対し、旅客数は2万73人で利用率は83・6%。

奄美群島内の離島間路線は提供座席数6240席に対し、旅客数は3524人で利用率は56・5%。奄美関連のJAL便とJAC便を合わせた奄美路線の平均利用率は80・5%だった。

格安航空会社(LCC)バニラ・エアでは、成田―奄美大島線の平均利用率は奄美発89%、成田発95%。奄美大島を含む、成田空港、関西空港発着など国内路線の利用率は9割近かった。