ピーチと県で「奄美群島応援団」発足

ピーチと県で「奄美群島応援団」発足

キャッシュレス促進で地域振興を共に目指す。左からピーチの轟木執行役員、奄美信金の伊東専務理事、Origamiの桑原取締役

ピーチと県で「奄美群島応援団」発足

 【鹿児島】格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションが奄美と成田、関西を結ぶ路線を就航させることに伴い、同社と鹿児島県は共同で「奄美群島応援団」を立ち上げる。その第一弾として同社と、そのパートナー企業となる奄美大島信用金庫(築愛三理事長)と、スマホ決済サービス「Origami Pay」を提供するOrigami(康井義貴・代表取締役社長)は21日、鹿児島市の市町村自治会館で会見し、奄美群島のキャッシュレスを促進して地域振興、経済発展を目指すと発表した。

 応援団は、奄美群島の「観光資源開発」「来島促進」「経済貢献」の三つを柱に奄美群島の主体的な発展をサポートする。ピーチの就航は訪日客を中心とするインバウンド効果が期待されるが、キャッシュレス決済の普及はその大きなカギとなる。

 「キャッシュレスはあくまでも手段。目的は地域活性化にある」とOrigamiの桑原智隆取締役。支払い手段が簡単・便利になることで地元中小企業の生産性、顧客単価の向上などが期待されるという。

 LCC就航以来、奄美群島の観光客は「6年連続で増加している」と奄美信金の伊東寛久専務理事。来年は世界自然遺産登録が見込まれており、更なる増加が予想され「離島だからこそ、キャッシュレスをいち早く実現し、『キャッシュレス王国』と言われるように協力していきたい」と語る。また「島外客だけでなく最終的には奄美の全ての人がキャッシュレスを使えるようにしたい」とビジョンを述べた。当面は空港や観光地などを中心にキャッシュレスのシステムを導入していくという。ピーチの轟木一博執行役員は「路線の就航は移動の利便性を向上させることに尽きる。『奄美に来たい』と思わせるかどうかは、地元の取り組みにかかっている」と話していた。