「世界自然遺産推進共同体」を発足

世界自然遺産登録の機運を盛り上げ環境保全・地域振興の循環モデル確立を目指し世界自然遺産登録推進共同体が発足した

情報共有し機運盛り上げ
JAL、JAC、NTTドコモ九州の3社発起

 日本航空(JAL)と日本エアコミューター(JAC)、NTTドコモ九州支社の発起企業3社からなる世界自然遺産推進共同体準備室は23日、奄美市名瀬のAiAiひろばホールで「奄美群島における世界自然遺産推進共同体発足」の共同記者会見を開いた。発足と同時に企業40社が参加し、16団体が後援予定とした。共同体は参加各社の取り組みなどを情報共有して、世界自然遺産登録の機運を盛り上げ、登録後の奄美群島の環境保全と地域振興の両立を目指し一丸となって活動する方針だ。

 共同体は奄美の世界自然遺産を盛り上げるための共同体。普及啓発や希少種および自然環境の保護、密猟・密輸などさまざまな課題の解決や、調査研究や行政による取り組みなどに対して参加団体が最大限の協力をする。

 自然環境の活用を通じた地域貢献・地域振興にも取り組み、来年夏の世界自然遺産登録をはじめ奄美群島の環境保全と地域振興の循環モデルの確立を目指すという。共同体では、▽希少種および自然環境の保護▽密猟・密輸防止対策▽行政による普及啓発などへの参加および協力▽その他共同体の目的達成のために必要な活動―などに取り組む。

 今後、共同体の規約などを定め、総会など年間計画を策定する。発足時点で地元企業など40社が参加し、発起企業の3社が事務局を担当。また環境省沖縄奄美自然環境事務所、林野庁九州森林管理局鹿児島森林管理署、鹿児島県、奄美群島広域事務組合、奄美群島12市町村合わせて16団体が後援予定となっている。

 この日、JAL鹿児島支店の久見木大介支店長と、NTTドコモ九州支社鹿児島支店の河村学支店長が登壇して共同体発足の経緯などを説明。久見木支店長は「奄美の世界自然遺産登録を盛り上げるために、参加企業一体となり取り組んでいきたい。まずは参加企業の取り組みの情報を共有し発信することで、一般からの参加者を増やし機運醸成し共同体の活動につなげたい」と語った。