沖永良部島×カリブ2カ国

カリブ2カ国と沖永良部の2町の関係者らが参加した環境会議=和泊町=


事例発表で登壇した「うじじきれい団」の子ども達=和泊町=

東京五輪・パラリンピックホストタウン交流事業
離島の環境問題考えよう
「うじじきれい団」発表 「環境問題に国境なし」

 【沖永良部】2020東京五輪・パラリンピックホストタウン交流事業「沖永良部島×カリブ2カ国環境会議」が27日、和泊町役場多目的ホールであった。ドミニカ国とグレナダの代表者のほか、沖永良部2町の関係者ら約50人が参加し、離島地域の環境問題や今後の暮らし方を考えた。

 和泊町と知名町は、東京五輪・パラリンピックで、それぞれドミニカ国とグレナダのホストタウンとなっている。

 環境議会は、ホストタウン事業の一環として、お互いの国と地域の認識を深め、環境に配慮した行動への意識を高めようと開催。両町の児童生徒らも参加した。

 事例発表では、子ども達が中心となって島内の海岸清掃を行っている「うじじきれい団」のメンバーが登壇した。漂着ごみの種類やそのごみに付いていたラベルなどから分かった製造国などを説明し「海は海流でつながっていて環境問題に国境はない」と呼び掛けた。

 意見交換もあり、グレナダの取り組みを紹介したキャロライン・ノエルさんは「ごみ問題は沖永良部と同じく大きな課題で、使い捨てプラスチックの使用を禁止にする法律が作られた」。ドミニカ国のウッドロウ・ローレンスさんは「私たちの国は、上からの取り締まりが厳しいが、沖永良部のように子ども達がリーダーシップを持って行動することが大切だ」と話した。

 内閣官房東京五輪・パラリンピック推進本部の林俊宏参事官補佐は「カリブの国々と奄美群島が似ているからこそ、今回のディスカッションがほかの国に良い影響を与えるだろう。きれいな海が当たり前と思っていたが、そうではない。きれいにしている人がいることを見える化してほしい」と話した。