夢の島で〝島風〟存分に堪能

キッチンカーに奄美の味を求めて並ぶ来場者たち。鶏飯は早々と売り切れとなった


たくさんの来場者に笑顔の「みなみなみなみ」。左から我那覇美奈さん、城南海さん、牧岡奈美さん


「みなみなみなみ」と名付け親のスティーブ・エトウさん(右)


近藤麗子さん(左)の作品の前で、八月踊りを披露する、山ゆり会の人たち

「みなみなみなみ」スペシャルステージで熱唱

 【東京】江東区夢の島公園にある「夢の島熱帯植物館」でこのほど、奄美出身のシンガーソングライター・我那覇美奈さんによる「我那覇美奈スペシャルステージ」が開催された。ゲストとして城南海さん、牧岡奈美さんらが登場。会場には、鶏飯キッチンカー、黒糖焼酎の屋台など「奄美フェア」も同時開催され、来館者たちは、〝島風〟を存分に堪能していた。

 夢の島が、奄美になった!植物館前にある心地よい芝生広場の特設ステージにさっそうと現れた我那覇さんは、夕闇迫る空に「With A With」を歌い上げた。続いて城さん、牧岡さんがソロで歌を披露。それぞれの名前をつなげたユニット「みなみなみなみ」の出現に、拍手と歓声は途切れる間がないほどだった。

 圧巻は、ユニットの名付け親でもあるパーカッショニスト、スティーブ・エトウさんも参加しての「島のブルース」。さらに、ワイド節、六調が続くと、そこはもう「夢のアイランド」。そして、山ゆり会が中心となった「八月踊り」へ。ハト(指笛)が鳴り響き、チヂンがリズムを刻んだ。

 さらにステージの横では、大きなカンバスに向かって、画家の近藤麗子さんによるライブペインティングも行われ、終了と同時に完成させるなど、熱いイベントは、折からの酷暑を忘れさせるほどの熱気となった。「みな」の我那覇さんが、「みんなの協力で大成功。最高です。来年もぜひやりたい」と笑顔で振り返れば、「みなみ」「なみ」の城さんと、牧岡さんも「すてきなイベントにまた参加したい」と口をそろえていた。

 同イベントは、既に14回行われてきたが、来年、東京五輪の影響で改装に入ることなどから、開催が危ぶまれている。だが「延べ600人の入館者は異例、イベント時には300人近くが広場にいたでしょう」。関係者が驚くほどの集客だけに、この時期の「夏の風物詩」として定着するに違いない。「こんなに盛り上がるのは初めて、奄美に今度こそ行きます」と、都内から来たという夫婦は興奮気味に語り「夢の島」への訪問に思いを寄せていた。