本番控え「ショチョガマ」造り

本番控え「ショチョガマ」造り

ボランティアの協力も得てショチョガマ造りが行われた祭場地

祭場地に完成 今年もボランティア協力
6日、秋名アラセツ行事

 6日に行われる国の重要無形民俗文化財に指定されている龍郷町の「秋名アラセツ行事(ショチョガマ、平瀬マンカイ)本番を前に1日、秋名集落で「ショチョガマ」造りが行われた。今年も多数のボランティアの協力を得て、祭場地にわらぶきの片屋根(ショチョガマ)が完成した。

 関係者によると、ショチョガマ造り作業には、秋名集落(隈元巳子区長)、幾里集落(廣島敬久区長)住民が参加したほか、龍郷町役場、奄美警察署、奄美海上保安部、県大島支庁職員がボランティアで応援に駆け付け、一般ボランティア、今年から参加した自衛隊の隊員を合わせて100人を超える人々が汗を流した。

 作業は午前8時ごろから始まった。参加者はショチョガマの柱や屋根になる材料(伐採した木、わら束、竹)を祭場地に運び、組み立て作業の準備を行った。くぎを使わず、片屋根の土台を造り、片屋根の骨組みに竹、わらを敷き詰めて縄で固定した。

 秋名・幾里集落の田袋を見下ろす、山の中腹に片屋根が出来上がった。

 「秋名アラセツ行事保存会」(窪田圭喜会長)の山田仁司副会長(75)らによると、初参加の自衛隊員、ボランティアの協力もあって、例年より作業は早めに進んだ。山田副会長や廣島幾里区長は「祭場地に各材料を早く運べたことで、作業がスムーズに進んでいった」と感謝していた。

 参加者のための昼食作りには、両集落の婦人会メンバーが協力した。

 毎年、大勢の見物客が訪れるため、ショチョガマ祭場地の周辺の伐採も実施した。また、平瀬マンカイ祭場地の海岸前周辺の伐採も行った。山田副会長によると、両集落の青壮年団、老人クラブ会員らが作業に参加した。