山氏、無投票2選

山氏、無投票2選

無投票当選が確定し、支持者らと万歳する山元宗氏=3日午後5時ごろ、与論町那間の後援会事務所=

16年ぶり「我が島を良くしていきたい」
与論町長選

 【沖永良部】任期満了に伴う与論町長選挙は3日、告示された。現職の山元宗氏(75)=那間=以外に立候補の届け出はなく、山氏の無投票での2期目当選が決まった。町長選の無投票当選は、2003年以来16年ぶり。山氏は「みんなの知恵を、助けを借りないと何もできない。みんなで我が島を良くしていくんだ、という気持ちで4年間頑張っていきたい」と抱負を語った。

 山氏は立候補の届け出を済ませた後、午前9時から同町那間の選挙事務所で出陣式を実施。全町議10人と100人を超す支持者が集まった。福地元一郎議会議長は「全議員が一人の候補者を応援するのは、いかに山候補が議会から信頼されているかという証明でもある。いかなる対立候補が出ても、山候補の当選は100%間違いない」と述べ、公約の実現に向け尽力してほしいと呼び掛けた。 

 小雨の降る中、第一声を上げた山氏は「与論の人はたくましい。キビの単収は大島郡で一番だし、畜産も元気、漁業も若い人達が戻って来て頑張っている。今の与論を応援し、素晴らしい風土をみんなで作り上げていきたい」と訴えた。その後、ガンバロー三唱で士気を高め、町内遊説に出発した。

 午後5時過ぎ、最後の遊説場所から後援会事務所に戻ったところに、他に立候補者がいないことが知らされた。支持者らは歓声を上げ、万歳三唱で当選を喜んだ。

 一日を振り返った山氏は「4年前反対していた町民が進んで前に出てきて握手してくれた。この4年間、対話という政治姿勢で積み上げたことが無駄ではなかった。進むのは遅いかもしれないが、みんなの意見を聞きながら進んでいきたい」と語った。

 当選証書付与式は、9日午前10時から同町中央公民館2階大ホールで行われる。