火薬庫整備で19億円

火薬庫の整備が進められる陸上自衛隊瀬戸内分屯地(3月撮影)

防衛省20年度概算要求 陸自瀬戸内分屯地に

 防衛省は8月30日、2020年度予算の概算要求を公表し、過去最大となる5兆3223億円(前年度予算比6・3%増)を計上した。奄美関係では、陸上自衛隊瀬戸内分屯地(瀬戸内町節子)に火薬庫等の整備にかかる経費として約19億円を計上している。

 同省によると、火薬庫は瀬戸内分屯地(48・3㌶)のうち、30・7㌶を占める敷地北西側の「火薬庫地区」に設置予定。山の法面=のりめん=をかまぼこのような形のトンネル状に掘削し、中に直方体型のコンクリート製火薬庫を整備するという。5棟の整備を予定。火薬庫には警備部隊・地対空誘導部隊・地対艦誘導部隊が使用する▽小銃弾▽迫撃砲弾▽中距離多目的誘導弾▽地対空誘導弾▽地対艦誘導弾―を貯蔵するとしている。

 20年度は火薬庫本体1棟分を計上。工事の進捗=ちょく=率について同省は「未発注の工事もあり、パーセンテージで示すことはできない。現在、19年度に契約した工事で掘削を実施している」としている。

 火薬庫の面積や貯蔵量などは「自衛隊・分屯地の部隊の能力が推察されることから答えられない」。また、「火薬類取締法にのっとった保安距離を保つなどの対応を取る」としている。火薬庫の完成時期は未定という。