災害時の円滑な連携確認

ボートで運ばれた救助者を沿岸で引き継ぐ消防隊員たち

海保や消防が海難救助合同訓練
宇検村

 古仁屋海上保安署などは14日、各防災担当機関の円滑な連携救助を目指す合同訓練「宇検村沿岸海難救助訓練」を同村湯湾岸壁及び周辺海域で行った。訓練には、同海保や村、消防など約60人が参加。海面漂流者を救助し、巡視艇と消防車が連携して放水を行うなど、災害発生時のスムーズな連携体制を確認した。

 訓練は、各機関が連携し防災体制向上を目的に実施。同訓練は同村では5年ぶりとなる。

 訓練には、巡視船「いそなみ」や消防車が出動し、「沿岸海難救助」と「連携放水」の二本立てで実施。それぞれの役割や互いの機材に不備がないかなども併せて確認した。

 海難救助では、意識のない海面漂流者を小型船が発見したと想定。小型船が海上で巡視艇に、ゴムボートに乗り換え後、陸では消防隊員が引き継いだ。

 巡視艇からの引き継ぎでは、連絡を受けた消防隊員が岸壁で、はしごクレーンをセットし待機。ゴムボートが到着すると、ストレッチャーに乗せられた救助者を慎重に引き上げた。

 放水訓練では、災害で陸上の消火栓が使用できず、巡視艇から消防車への水供給を想定。阪神淡路大震災でも使用した機材への接続、水圧の出力などを確認し、放水した。

 県救難所長で元山公知宇検村長は訓練後「スムーズな作業、宇検村はいけると確信した。きょうの訓練が実を結び、しっかりとした安心安全につながることを願う」と職員を前に総括した。