観光客に「プレミアム利用券」販売

奄美せとうち観光協会の観光案内所で販売している「プレミアム利用券」

奄美らしい滞在観光定着に向け
瀬戸内町 販売開始1カ月で100人以上利用

 瀬戸内町は9月から町外からの観光客に対し、町内事業所で使える「プレミアム利用券」の販売を行っている。同町古仁屋の「せとうち海の駅」内に奄美せとうち観光協会が設置する観光案内所で販売している。販売時には町が用意したアンケートを配布。町担当者は「奄美らしい滞在型観光を瀬戸内町に定着させるために観光客の知見に基づいた意見を求める。観光客が求めるものを把握し、新たなレジャー・体験メニューの開発につなげたい」と期待している。

 同利用券は町が奄美群島振興開発特別措置法(奄振)の特定重点配分対象事業を活用。国が6割、県が1割補助している。利用券は5千円束(500円券12枚つづり6千円分)、1万円束(500円券24枚つづり1万2千円分)の2種で、それぞれ20%分のプレミアが付く。1人3万円まで購入可能。町からの委託を受けた奄美せとうち観光委協会が販売する。

 販売対象は町外から訪れる観光客のみで、同協会加盟の飲食店、体験アクティビティサービス提供事業所、宿泊施設などで利用可能。10月8日現在の利用可能店舗数は、▽宿泊32店舗▽アクティビティ17店舗▽飲食12店舗▽交通9店舗▽お土産・雑貨・日用品など19店舗―の計88店舗。同協会担当者は「多くの店で利用できるようにしたいので会員以外の町内店舗にも声掛けしていきたい」と話した。

 同協会によると、9月末までに100人以上が利用。同協会が申し込み時に取るアンケートでは利用客の7割が県外からの来島者。利用目的は8割以上がアクティビティ、宿泊費に充てると答えた人は3割5分に上ったという。町担当者は「2月末までに1千件の利用を目指したい」としている。

 利用券についての問い合わせは電話0997―72―1199(奄美せとうち観光協会)まで。