初心に返ってルール厳守を

町職員ら「分別徹底へ」ごみステーション街頭指導(右側は無記名の「不適」ごみ袋)=9日、伊仙町内

町職員ら ごみ集積所で街頭検査伊仙町

 【徳之島】初心に返ってごみ出しルールの徹底を―。徳之島地区では、指定ごみ袋への記名による可燃・不燃・資源物などごみ分別の不徹底が顕在化、徳之島愛ランドクリーンセンターの機器の故障原因にも指摘されている。こうした中、伊仙町は9日朝、町内各集落のごみステーション(集積所)に町職員や町議を配置し、住民への街頭指導を試みた。

 ここ数年、指定ごみ袋記名欄への無記名や、可燃ごみへの空き缶など不燃物混入をはじめとする分別ルールの不徹底が目立つ。徳之島愛ランドクリーンセンターや同施設管理・運営の徳之島愛ランド広域連合(3町)は、各町別にシンポジウム「みんなで考える徳之島のごみ処理の明日」も開いた。

 老朽化・故障も加わったクリーンセンターの現状を伝え、資源化リサイクル処理方式を含む方策なども提案。同施設への負荷・故障原因ともなっているごみ出しについては、初心に返った「分別意識の徹底」も啓発している。

 同町(きゅらまち観光課)によると町内各集落・地域に配置の「ごみステーション」は計114か所。事前に町職員39人、町議14人を各地域に割り当てて要請。可燃ごみ収集日の同日午前7時~8時までの1時間、監視・指導を試みた。

 だが、前夜と同日早朝、街頭指導の実施を事前広報したせいか、ステーションのほとんどは指導活動前に満杯状態だった。

 うち町西部地区の一例では、計20袋のうち「適正7」「不適13」の割合。不適のほとんどが無記名のルール違反のほか、不燃物混入(空き缶など)や資源ごみの出し間違いも1件。担当職員(47)は「名前を書くなど一人ひとりの意識向上が大事」。一方では全般的課題として「プライバシーの観点で記名に抵抗感を持つケースも」と、一考を要する定期も。28日には2回目を計画している。

 天城町も広報啓発活動と併せて、近く同様の街頭指導を行う。徳之島町は、啓発広報と並行して収集業者への不適シール貼付の徹底を指示しているという。

 ちなみに同クリーンセンターへの2018年度中のごみ搬入量は7310㌧(前年比109㌧増)。町別内訳は▽徳之島町3980㌧(34㌧増)▽天城町1505㌧(20㌧増)▽伊仙町1825㌧(95㌧減)となっている。