黒糖焼酎カクテルワークショップ

黒糖焼酎カクテルワークショップ

黒糖焼酎を使ったカクテルのレシピを紹介しながら実演した南雲さん

 

真剣な様子で実演を見つめ、レシピを確認するなどした酒造関係者の姿も見られた

 

ラム・ピンガとの違い明確化を
海外販路拡大に向け5酒造会社出席

 

 ジェトロ(独立行政法人日本貿易振興機構)は9日夜、黒糖焼酎の海外販路拡大を目指し、「奄美黒糖焼酎カクテルワークショップ」を開いた。5酒造会社と行政関係者らが出席。東京で黒糖焼酎を使ったカクテルを提供するバーを経営する「スピリッツ&シェアリング㈱」の代表取締役・南雲主于三=しゅうぞう=さんを講師に、カクテルづくりの目線から見た黒糖焼酎の特徴や、カクテルレシピを学んだ。

 ワークショップはジェトロが採択する「地域団体商標海外展開支援事業」の一環で実施。奄美黒糖焼酎(奄美大島酒造協同組合)は今年度、米国での商標登録とともに、黒糖焼酎を使ったカクテルを作り、同国内での普及を目指すプロジェクトを推進している。年度内に、黒糖焼酎を使ったカクテルの制作風景やレシピを動画で撮影し、英語字幕を付け発信する予定という。

 南雲さんはカクテルの流行の歴史を話した上で、「バーテンダーは誰も手を付けていないスピリッツを探しており、日本はまだ情報が少なく手が付けられていない」と黒糖焼酎の可能性を説明。黒糖焼酎を使ったカクテルづくりの実演やレシピ紹介もあった。

 また講話の締めくくりには黒糖焼酎を、米国をはじめとした世界に発信していくために必要なこととして、「(同じサトウキビから作られる)ラムやピンガなどのほかのスピリッツ類といかに違うかということが最大の武器になる。違いを認識できる状態を作れるのかが大切」とした。

 ワークショップに参加した同組合の川崎洋之青年部長は「グローバルで戦うためには、少量でも全世界で広がるカクテルで使ってもらえる方法を考えて情報発信していきたい」と話した。