奄美市に福祉車両と消防指揮車寄贈

奄美市に福祉車両と消防指揮車寄贈

福祉車両と消防指揮車を寄贈した才納さん(左から2番目)と朝山市長(左端)(提供写真)

 

鹿児島在住の才納さん
大和村に続き「ふるさとへ恩返し」

 

 奄美市出身で鹿児島市在住の才納壽二さん(85)が同市に福祉車両と消防指揮車(約1千万円相当)を寄贈した。才納さんは今年5月、両親の出身地である大和村にもマイクロバスと福祉車両を寄贈しており、ふるさと奄美の自治体に車両を贈るのは今回が2回目。

 4日に鹿児島市の新港フェリーターミナルで朝山毅市長ら関係者が出席し、贈呈のセレモニーがあった。消防指揮車は現在、製造中で来年5月ごろに完成予定で、セレモニーでは目録が手渡された。

 才納さんは1948年から鹿児島市で婦人服販売を営んできた。5年ほど前に店を整理した際にできた財産で「故郷に何か形になるものを残したい」と考え、両親の出身地である大和村と自身の出身地奄美市に福祉車両などを寄贈することにした。いずれも1千万円を超える高額の寄贈だが、才納さんは「ふるさとに恩返しできたことが何よりうれしい」と話している。

 市によると、才納さんから車両寄贈の相談があり、市側が消防指揮車を求めたという。車両は現在、鹿児島市の消防設備会社で製造中。来年5月ごろには完成する予定で、市は改めて、引き渡し式などのセレモニーも検討している。
福祉車両はすでに市の公用車として配備されており、高齢者や身体障がい者の送迎などに利用されている。