「水陸機動団」が奄美入り

「水陸機動団」が奄美入り

奄美大島入りしている「水陸機動団」(11日午前8時ごろ)

離島防衛担う専門部隊
瀬戸内町で訓練

 陸上自衛隊の離島防衛を担う専門部隊「水陸機動団」が2日から、奄美大島入りしている。瀬戸内町清水を拠点に20日まで滞在し、水中偵察用装備などの運用訓練を行う。陸上幕僚監部広報室によると、今回は陸自開発実験団の支援部隊として来島。なお火器類は携帯していないという。

 水陸機動団は昨年3月、長崎県佐世保市の相浦駐屯地に新編された。水陸両用の機能整備を目的に組織。県外部隊を含め約2100人で発足し、将来的には3千人規模となる見込み。「陸上総隊」の直轄部隊となっている。

 島嶼侵攻の際、上陸・奪還作戦などを担う精鋭部隊であることから、日本版「海兵隊」とも呼称されている。

 同広報によると、訓練は清水地区内の海岸で実施。訓練実施の打診に同町側は了承、地元説明済みという。

 期間中は隊員を乗せたゴムボートにダイバーが携行し、海底の地形や周囲の状況確認、装備品運用などを行う。

 部隊は現在、同町の清水運動公園内に滞在。トラックなどの車両が10台以上並ぶ。隊員は体育館施設で宿泊しながら、訓練活動を予定している。

 同島内では今年3月に奄美駐屯地(奄美市名瀬大熊)、瀬戸内分駐屯地(瀬戸内町節子)が開設したばかり。

 その後奄美駐屯地内で、7月に第6師団(司令部・山形県東根市)による「協同転地演習」、9月に日米共同訓練が行われ、島内訓練が立て続けとなっている。奄美新聞の取材に対し、同広報は「(来島は)今年度計画によるもの」と説明した。