奄美を描く美術展

奄美を描く美術展大賞・坂元さんの「共に生きるシマ」

坂元さん(沖縄)が最高賞
応募総数106点、入賞・入選決まる

 「第18回奄美を描く美術展」(同実行委員会主催)の審査結果が11日、発表された。最高賞の同美術展大賞は、沖縄県在住・坂元蘭ペルージさんの多様な奄美の生き物を描いた油彩「共に生きるシマ」が輝いた。20日から奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館企画展示室で展示される。

 同展は、奄美の文化振興や観光の発展を目的に今年で18回目。島内外から106点の作品が集まり、12の入賞作品と25の入選作品を決定した。

 種類別では、油彩43点、アクリル・水彩36点、日本画・墨10点、工芸2点など。15~86歳まで幅広い世代が、多彩なモチーフで奄美を表現した。

 同美術展大賞・坂元さんの作品について審査員は「色彩や大胆な構図、空間処理など技術の高さも感じられ、様々な生き物が共に生きるシマの未来への不安と期待が感じられる」と講評。審査委員長を務めた独立美術協会会員・福島瑞穂さんは総評で「質の高いよい絵が集り、一人一人の奄美に対する思い入れがしっかり伝わってきた。若い作家による新しい表現へのチャレンジも数多く見られ、今後の創作活動に期待したい」と各作品を称えた。

 作品展は、今月20日~11月17日までで、授賞式は26日午後2時から。12月8~15日の期間、龍郷町のりゅうゆう館も巡回する。

 その他の入選者は次の通り(敬称略)。

 【田中一村記念美術館賞】亀井文(東京都)【優秀賞】平野良光(徳之島町)、前田正樹(神奈川県)、上田泰徳(東京都)、田中孝林(福岡県)、前島美和子(奄美市)【奄美の海賞】丸山良二郎(鹿児島市)【奄美の空賞】牧野ハツエ(伊仙町)【奄美の杜賞】手塚環(東京都)【ヤング賞】松元みそら(奄美市)【シルバー賞】すずきあけみ(龍郷町)