奄美群島地区植樹祭・徳之島町

「花徳小緑の少年団」も交え在来種の「ヤマモモ」など計476本を植樹(奄美群島地区植樹祭)=2日、徳之島町

健全で豊かな森林を次世代へ
功労者表彰や在来種植樹

 【徳之島】2019年度第59回奄美群島地区植樹祭(県大島支庁など主催)が2日、徳之島町健康の森運動公園であった。森林・林業功労者などを表彰し、「木を植え、森を育み、大切な水資源を確保しよう」などスローガンを採択。同町花徳小緑の少年団などを交え、園地内にヤマモモやイジュなど計476本を植樹した。

 緑化思想の高揚と地域林業の振興を図ることを目的に、県大島支庁や鹿児島森林管理署、奄美大島流域森林・林業活性化センター、開催自治体が主催。市町村会場を持ち回りで隔年開催しており、徳之島町開催は初めて。

 徳之島町同公園・屋内運動場であった式典には関係者約170人が出席。主催者代表の松本俊一大島支庁長は、持続可能な森林の活用など新制度を活用した森林管理・利用・緑化推進に期待。世界自然遺産登録に向けても「世界的に貴重な自然環境を保全と利用を図ることが重要」などと強調。地元の高岡秀規町長の歓迎あいさつに続き、森林・林業功労者ら7組を表彰。

 三反園訓知事からの緑のメッセージ「植える・育てる・使う・植える―の森林サイクルを確立し、健全で豊かな森林を次世代に引き継ぐことが、今を生きる私たちの責務」も紹介。公益財団法人・かごしま緑の基金から地元徳之島町に「緑の基金」(目録30万円)が贈られた。

 青年林業士2人の朗読で、①「木を植え、森を育み―」②奄美産材の安定的な供給体制を構築し、林業・木材産業の活性化を図ろう③地域特性を活かした、特用林産物の産地づくりを促進しよう④森林とのふれあいや体験活動を促進し、森林を守り育てる活動の輪を広げよう―の4項目のスローガンを採択した。

 この後、花徳小緑の少年団(33人)も交え、在来種のヤマモモ26本、イジュとホルトノキ450本を園地内に植樹した。

 表彰は次の通り。(敬称略)

 【森林・林業功労者】▽法人・団体 山共有林管理組合(徳之島町)▽林業従事者 成澤辰巳(同)、龍元一好(瀬戸内町)
 【林業技術協議会】▽恵み豊かな森林づくり・育成天然林改良施業林優秀賞 花徳地区共有林管理組合(徳之島町)
 【県環境林務部公共事業優良工事等】▽優良工事・治山事業 ㈱大友組(宇検村)▽同・林道事業 奄美興発㈱(瀬戸内町)▽優秀技術者・林道事業 岸原和文(瀬戸内町)