「平成大熊の歩み」発刊

28年間の町内報をまとめた大熊町内会の重田会長(中央)と関係者

「後世に伝えられたら」
大熊町内会 28年間分の町内報まとめる

 奄美市名瀬の大熊町内会(重田茂之会長、500世帯約1100人)はこのほど、28年間の町内報をまとめた『平成大熊の歩み』(A4判、カラー366ページ)を完成させた。地域の平成時代の変遷と歴史を振り返った内容。重田会長は「令和になり、ひとつの節目として後世に伝えられたら」と話している。

 町内報「だいくま」(A4判1ページ)の第一号は1991年3月発刊。以降、毎月1回のペースで集落行事や会計報告、有志による文芸作品などを掲載し、会員世帯や郷友会などに配布している。

 縮刷版の発刊にあたっては、同市の2019年度紡ぐきょらの郷づくり事業の助成金(約60万円)を含む予算総額80万円で400冊を制作。町内報325号分、集落400年の年表もまとめられた。

 長年、同報の編集作業を担った重田会長は、▽大熊地区区画整理事業▽陸上自衛隊駐屯地の官舎用地売却―などに触れ、「転機となる平成の出来事が時系列でまとめられ、資料としての意義も大きい」と話した。

 2017年度からは編集スタッフも変わり、写真貼付やカラー化などで内容を充実。引き継いだ久野裕樹・同町内会副会長(49)は「インターネットやSNSの活用など時代に合った紙面づくりにつとめたい」と意気込む。

 今月17日から住民に販売し、地元学校や図書館、行政機関などにも提供する予定。