加計呂麻島ハーフマラソン

ハーフマラソン種目で一斉にスタートを切った参加者ら


ハーフマラソンの部で2連覇を果たした伊藤さん

伊藤さん(奄美市)2連覇を達成
約700人、自然の中駆け抜ける

 瀬戸内町主催の2019年度「加計呂麻島ハーフマラソン」が10日、同瀬相港を発着するコースで開かれた。島内外から老若男女のランナーらが参加。秋晴れの下、選手らはさわやかな汗を流し同島の自然の中を駆け抜けた。最長のハーフ(約21・1㌔)種目では、奄美市の会社員・伊藤優輝さん(31)が1時間18分17秒の好タイムで、前回に続き2連覇を果たした。

 大会は、瀬相港を発着点に薩川集落で折り返すハーフ・10㌔・5㌔・3㌔・駅伝(4人1組で10㌔)の5種目を実施。今回は、前回大会より115人多い709人がエントリーした。

 この日は朝から秋晴れの青空が広がった。開会式で、大会会長を務める鎌田愛人町長は「大会には1歳から85歳までの幅広い年齢の人が参加する。それぞれのコースをそれぞれのペースで、加計呂麻島の素晴らしい空気を感じながら走ってほしい」と選手らを激励した。

 午前9時のハーフハラソンスタートを皮切りに種目別にスタート。参加者は沿道から声援を受けながら、目標タイムの達成を胸に職場の仲間や友人、家族と力走。ベビーカーに乗せられた赤ちゃんを押しながら走る親子連れなどの微笑ましい姿も見られた。

 ハーフマラソン優勝の伊藤さんは昨年度、同大会に初出場し優勝。今年は終盤、足がつるアクシデントにも打ち勝ち2連覇を達成した。「連覇に対する周囲の期待がプレッシャーにもなったが、春先に亡くなった父にどうしても勝利を報告したかった」と勝利にこだわった胸の内を話す。

 集団で走るのが久々だったという伊藤さん。「今年は強い人も多く、気力も体力も前半で使ってしまった」と振り返る。首位を走り迎えた終盤、残り5㌔の坂道で、足がつったが無事逃げ切った。

 優勝経験者も同大会コースのアップダウンの多さには苦しむようで、「群島内の多くのマラソンに出場してきたが、加計呂麻が一番苦手」と苦笑する。県下一周駅伝メンバー入りを目指す伊藤さんは「去年も加計呂麻を機に練習に流れができた。中心メンバーとしてチームの流れに貢献できる走りを見せたい」と意気込んだ。

 結果は次の通り(敬称略)。

 【ハーフ】〈男子〉▽39歳以下 ①伊藤優輝1時間18分17秒②古庄孝基③重野竜太▽40歳代 ①和泉誠史郎1時間25分34秒②満拓也③広瀬弘宣▽50歳代 ①松田直樹1時間36分1秒②宮下修③堀雄治▽60歳以上 ①宮路公久1時間40分35秒②岡崎泉③森山光典
 〈女子〉▽39歳以下 ①加藤美友1間34分18秒②新留真紀③上原千怜▽40歳代 ①赤池寛子1時間36分13秒②元田浩子③森谷明代▽50歳代 ①東美紀子1時間49分21秒②橘川仁美③南久美子▽60歳以上 ①米田千佐子2時間13分5秒②森田教子③栂岡環

 【10㌔】〈男子〉①辻井涼39分4秒②松元聖真③靜賢一
 〈女子〉①元田捺51分24秒②野村朋美③中村時代

 【5㌔】〈男子〉①永喜海迅19分23秒②沖島秀斗③徳重南波
 〈女子〉①御子柴清香28分29秒②上今琉禾③永響歌

 【3㌔】〈男子〉①上村広大11分34秒②竹山雅道③野内幸大朗
 〈女子〉①保田ひまり12分21秒②竹山心夏③徳重海音

 【駅伝】①濱田大地・加島健太・緒方竜生・大瀬勇気②坂口達也・丸山哲平・南恭平・岩下裕也③川副一成・鎌田和樹・正代義成・橋口直貴