天城町で国体トライアスロンリハ大会

白熱したデッドヒートとなった男子。スイムからバイクに移る移動時間も駆け引きが見られた

男子・玉崎、女子・宮田がV
中(伊仙町出身)は女子4位と健闘

 【徳之島】2020年10月4日に天城町で開催予定の第75回国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」トライアスロン競技のリハーサル大会((公財)日本トライアスロン連合(JTU)など主催)が17日、同町松原漁港を発着地点に開催された。JTU推薦の男女計41人の精鋭が熱戦。男子では玉崎稜也(日本学生連合)、女子では宮田彩花(同)が優勝した。伊仙町阿権出身の中夢子(鹿児島県)は、女子4位につける善戦を見せた。

 国体のリハーサル大会は、競技会運営能力の向上や県民の国体への関心を深めることを目的として今年4月から各競技会場で実施。奄美群島内ではトライアスロン以外に、正式種目の相撲(奄美市住用町開催)で8月に行われた
 この日は最高気温26度超えの、暦にそぐわぬ「夏日」の中、本番と同コース・同ルールでレースを実施。発着地点の同漁港ではJTU、県トライアスロン協会関係者のほか、地域の中学生や女性団体、消防団や警察などが協力する姿も。同漁港を発着する、▽スイム1・5㌔▽バイク42・8㌔▽ラン10・7㌔―の計55㌔(オリンピック・ディスタンス)で、県勢を含む男子30人、女子11人が白熱した戦いぶりを見せた。

 地元の期待を背に出場した中は、沖縄県那覇市トライアスロンチーム「チーム58(ゴーヤー)」に所属し特訓中。今年9月の茨城国体も経験しており、「ほかの大会で勝った選手に負けたことは自身の力不足」と振り返る。「本番と同じコースを経験できたのは大きいので、国体本番に出場し、良い結果で家族や島の人達に恩返しできれば。スイムのタイムを短縮し上位で戦いたい」と来年への抱負を語った。

 地元実行委員会事務局は「審判団や女性団体によるおもてなしも良い動きだった」と大会を振り返る。同じコースをバイクで8周、ランで2周する周回コースだったため、周回遅れの選手も発生したが、「想定内。今後、関係者による会議を開き来年に向けて調整を図る」としている。

 なお同事務局によると、リハ大会の成績は国体出場権とは無関係。大会出場選手の正式な決定は来年8月ごろとなっている。各都道府県の男女代表最大2人ずつが出場し、多ければ282人が出場するということで、運営の規模などはリハ大会よりも大きくなる。

 大会結果は次の通り。

【男子】①玉崎稜也(日本学生連合)総合記録2時間8分18②外山高広(東京都)同2時間9分7秒③岩瀬大周(日本学生連合)同2時間10分4秒

【女子】①宮田彩花(日本学生連合)同2時間27分26秒②薬師かれん(鹿児島県)同2時間37分5③松本華奈(島根県)同2時間38分12秒