唄者・中村瑞希さん講演

次世代への思いを込め、シマ唄を披露した中村さん(大島支庁内)

「シマ学ぶ必要性に気付かされた」
大島支庁で、シマ唄披露

 民謡日本一の実力を持つ奄美の唄者・中村瑞希さん(40)=奄美市出身=が20日、県大島支庁で講演した。歌声を披露しながら「地元を離れたことで、シマのことを学ぶ必要性に気付かされた」と述べ、約60人の職員が聞き入った。

 中村さんは民謡民舞全国大会で内閣総理大臣賞(2005年)、民謡フェスティバル2006でグランプリを受賞。唄者の第一人者として知られる。結婚を機に県本土に移住。今年4月、夫の転勤で6年ぶりに地元に戻ってきた。

 2019年度地域密着研修の一環。「シマ唄とわたし」を演題に、奄美の伝統文化に対する思いを語った。

 講演ではサンシン(三味線)を手に「朝花節」など定番のシマ唄を歌った。仕事歌「イトゥー」では職員がチヂン(島太鼓)を一緒に奏で、「行きゅんにゃ加那節」では二節分の歌詞を鹿児島弁に替えて歌い上げると、場内は大いに沸いた。

 昔は歌詞の意味を深く知らずに歌っていたと明かす中村さん。奄美を離れ、シマ唄との距離を置いていた時期、“シマ”の意味が自分にとっての意味を自問したという。

 その上で、「子どもたちに『なぜ(伝統を)残さないといけないのか』という疑問にどう答えられるか。これがいま自分に課せられたテーマ」と結んだ。