喜界島出身者が都内で切り盛り

絶品のラーメンは小気味よいリズムで3人の強力な絆で提供される。左から久保圭輔さん、三浦翔平さん、田村正則さん

魚と豚と黒三兵(さかなとぶたとくろさんぺい)新宿区西新宿4―16―3 マンション西新宿1階
関西の一大勢力「サバ6製麺所」グループから独立した

雑誌入賞のラーメン店
話題集め グルメ雑誌の取材も

 【東京】この季節になるとラーメンが恋しくなるものだが、大評判となっているのが、新宿区にある「魚と豚と黒三兵」。切り盛りしているのは、喜界島出身の若者ら。彼らが提供する絶品で心も体も温まるのもお薦めだ。

 話題の店は西新宿の熊野神社の裏通りにある、黒い看板と旗が目印。ドアを開けると4人掛けのテーブル席が二つ。奥にあるカウンター7席。厨房からは客を迎える元気な声が響いている。

 この手の店としては珍しく、食券ではなく口頭での注文だ。ラーメンは「魚豚骨ラーメン」(850円)、「魚出汁ラーメン」(800円)、「魚つけ麺」(900円)の3種類。注文してから絶妙のタイミングで運ばれてきた「魚豚骨」は、豚骨と魚介の白濁したスープ。濃厚だが後味は軽く、すっきりしている。それが、中太麺と柔らかいチャーシューと・・・。長々の能書きより、一度味わってもらうのがいいだろう。

 その証拠に、有名ラーメン雑誌の「TRY新人賞・MIX部門」で堂々の第2位に輝いているのだ。店長の三浦翔平さんは、喜界島出身。大阪で大手自動車会社勤務後、21歳でイタリアン、すし、鉄板焼きなどを展開する飲食関係の企業へ。その間、1年間で24店舗も回るなど、有名店を精力的に訪れラーメン店を出すことを決意。そして「激戦区の東京に打って出よう」と今年5月27日にオープンした。

 幼なじみの久保圭輔さん、大阪出身の田村正則さんが手伝うことになった。裏通りにあるものの、味が人を呼びグルメ雑誌の取材も殺到するほど。「女性も4割くらいでしょうか。気に入ってくれて何度か来てくれる80過ぎのおばあさんもいますよ」と三浦店長は、手応えを話した。最寄りは、都営大江戸線・都庁前駅から徒歩約4分。ランチは午前11時から午後3時まで。同5時半からの夜の営業ではギョーザや麻婆豆腐などが味わえる。午後10時までで無休。