亀津新漁港でハブ

徳之島町の亀津新漁港敷地でハブを発見、捕獲した島田さん=25日午前8時すぎ、同漁港

「まさか」仰天!
徳之島町の島田さん ごみ拾い中に発見

 【徳之島】「まさかこんな場所に、夢にも思わなかった」。徳之島町亀津市街地に沿った亀津新漁港敷地。毎朝、車いすの愛犬「ラッキー」と同漁港周辺のごみ拾いなど美化奉仕を続ける自営業島田須和(すなお)さん(70)を「まさか?」と凍りつかせた。

 大宅賞ノンフィクション作家小林照幸著『車いす犬ラッキー―捨てられた命と生きる』などおなじみの島田さん。交通事故に遭って麻痺したラッキーの後ろ脚を特注した車いすに固定し毎朝、散歩(運動)とも併せ、亀津新漁港周辺のごみ拾いを続けて約3年半になる。

 そしてそのさ中の25日午前7時半ごろ、亀津新漁港敷地でタバコの吸い殻やお菓子の袋などごみを拾っていると、隣の海岸に通じる排水管から何やら長い尻尾が。「死んだハブでも捨ててあるのか?と思った」。ごみばさみのトングで触れると、元気な生きハブ(約140㌢)だったと島田さん。仰天して後ずさりしたが「海岸には子どもたちも遊びに来る。逃がしては危険」と判断し、自宅からハブ捕獲棒を手に舞い戻って捕獲した。

 亀津新漁港は、農地や雑木林など中山間地域からだと、亀津市街地をはさんで約5百㍍以上は離れている。想定外域での出没に、島田さんは「22日の大雨 (台風27号くずれ熱帯低気圧)の濁流で排水溝伝いに流されて来たのでは? ハブの捕獲経験は約5年ぶり。無縁に思える市街地であっても夜間の暗がりなどは注意すべき」と話した。