来月から航空防除実施へ

2015年11月にあったヘリコプターによる航空防除

請島で新たに1匹誘殺 2日に住民説明会開催
瀬戸内町ミカンコミバエ

 県経営技術課は29日、果樹・果菜類の害虫ミカンコミバエの瀬戸内町での初動対応状況を発表した。新たに請島で1匹の誘殺を確認。その他の地点の初動対応は継続。同課は4日間の航空防除を計画し、12月2日に住民説明会を行う考え。

 請島では6日に1地点で2匹の誘殺が確認され、トラップを増設して侵入を警戒。28日、池地に増設したトラップで1匹の誘殺が判明したことから、請島では週2回のトラップ調査や寄主植物の切開調査などを実施する。

 同課によると、初動対応をとっている加計呂麻島は、週1回のトラップ調査を継続。初動防除の強化として、4日間で町内全域を対象とする有人ヘリコプターによる誘殺板(テックス板)散布を行う。散布数は3万9千枚。天候が良ければ12月3日から実施される。

 散布スケジュールは、初日に与路島、請島、加計呂麻島を回り、2・3日目に加計呂麻島、4日目は奄美大島側の町内を予定。いずれも天候により散布できない日もあることから終了時期は未定とした。

 住民説明会は同2日午後1時半から、同町古仁屋のきゅら島交流館で開催。県大島支庁農政普及課と町の主催で、門司植物防疫所名瀬支所や県経営技術課などが、誘殺状況や航空防除の実施を説明する。

 町農林課の川畑金徳課長補佐は、航空防除について「2015年度にも航空防除があったので、住民の理解は得られやすいだろう。住民には落ちたグアバ(バンジロウ)やイヌビワの果実などの焼却処分を呼び掛けている。初動対応の強化に、各機関と連携し取り組んでいきたい」とした。