「県病院まつり」初開催

県立大島病院ロビーを会場に開かれ、多くの人出でにぎわった


人気を博した奄美ドクターヘリの見学会

ステージ、ドクヘリ見学など多彩
「取り組みや実情知って」

 奄美市名瀬の県立大島病院(石神純也院長)は30日、同病院で第1回「県病院まつり」を開いた。音楽・ダンスの発表や石神院長の講演会などがロビーの特設ステージであったほか、医師などによる菓子や焼き芋の販売も。また、奄美ドクターヘリの見学などもあり、多彩なプログラムで訪れた人や入院患者らを楽しませた。

 「県病院まつり」の開催は県内の県立病院では今回が初めて。地域とのつながりを深めるために実施に至ったという。バザーや食べ物の販売で得られた収益は同病院のがん患者家族会「あまんの会」に寄付される。企画を担当した枇榔=びろう=義寛経営課長は「予想以上の来場。県病院の敷居が低くなったと思ってもらえれば」と話す。

 人気があったドクターヘリ見学では操縦士や整備士が「日本で一番速度の出る機体。県本土から沖縄本島までの600㌔をカバーしている」などと説明。ドクターヘリをバックに記念撮影を行う人らの姿も見られた。将来、看護師か保健師になりたいという大島高校2年の伊東未来さんは「離島医療についての調べ学習を行い、興味を持っていた。ドクターヘリにより離島のハンディがなくなることを祈り、今後離島医療の発展に貢献したい」と意気込んだ。

 石神院長は「『がん』から身を守る」のテーマで講演。良い食生活や禁煙、適度な運動を呼び掛け、「早期発見や早期治療でがんは治る。検診の受診と、がんにかかったときのためのがん保険加入を」とした。このほか、エイサーやフラダンスが披露され、じゃんけん大会やクイズでも盛り上がった。

 石神院長は同イベントについて、「県病院がどういうところかをアピールできる場は少ない。イベントを通して、取り組みや実情を知ってもらえれば。今後も継続したい」と話した。