漂着ごみモニタリング調査

計15人が参加した佐仁海岸での漂着ごみモニタリング調査

奄美サーフィン連盟が協力
「サーファーが海守る使命」

 奄美サーフィン連盟(長博文会長)は30日、奄美市笠利町の佐仁海岸で日本エヌ・ユー・エス㈱(JANUS)と合同での「漂着ごみモニタリング調査」を開始した。この日は海岸のごみを拾い集める作業を実施。作業後、集まった連盟会員はJANUS社員からマイクロプラスチックなどに関する講話を受け、理解を深めた。

 同連盟が環境省からの調査事業を受託するJANUSの呼び掛けに応じたことで、合同調査が実現。環境省の漂着ごみモニタリング調査が同海岸で行われるのは2015、16年度に続き今回で3回目という。

 この日はJANUS社員・連盟会員・地元住民ら計15人が作業に参加。延長50㍍を対象範囲に約2時間半、作業を実施した。作業ではペットボトルやガラス片のほか、有害物質が吸着しやすいというプラスチックの材料・「レジンペット」なども多く収集した。

 終了後の講話で、JANUS沖縄事務所の野上大介所長は漂着ごみ・マイクロプラスチック問題の現状を解説。「一番大切なのは行動すること。使い捨てのプラスチック製品はなるべく使わず、いらない場合は断るなど、ごみを減らす努力をすべき」と語った。

 長会長は「参加者に海洋ごみに興味を持ってもらい、活動を広げる目的で協力。サーファーが海を守るという使命を持ち、島が少しでもきれいになれば」。参加した屋仁小3年の松尾結さんは「初めて聞いたことが多く勉強になったので、今後も地元の海岸で活動したい」と話した。

 野上所長は「サーフィン連盟の人から漂着ごみやマイクロプラスチックの知識が広がり、高まってもらえれば」と期待を込めた。翌1日は、集めたごみを種類や漂着元の国別に分別し、リストアップする作業などが行われた。