笠利中校舎改築安全祈願祭

校舎建設地で行われた安全祈願祭

来年9月供用開始予定
2階建て校舎1棟に集約

 奄美市立笠利中学校(木場敏朗校長、生徒33人)で2日、来年9月から供用開始される新校舎の改築事業安全祈願祭があった。朝山毅市長や要田憲雄教育長ら関係者約60人が出席、工事の安全を祈願し、来年7月末の校舎完成が予定されている同校の教育環境整備に期待を寄せた。

 同校の改築事業は、1956年に建設された普通教室棟や管理棟、理科室棟など老朽化が進む全15棟の校舎を解体し、新たに普通教室や職員室、特別教室などを集約した校舎1棟を建設、利便性を高めるもの。9月からすでに工事着工されており、体育館東側の建設地では、校舎の基礎部分の整備が始まっている。

 新たに建設される校舎は鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積1866・06平方㍍(1階906・05平方㍍、2階960・01平方㍍)。木のぬくもりが感じられるよう、壁や床などに木材を多く使用する設計となっており、1階に職員室や校長室、保健室、美術室、理科室、技術室など、普通教室3室とパソコン室、図書室、多目的教室、調理室、音楽室などを整備する。

 建設費は校舎本体の建設費が約5億円で、校舎の南側(1工区、2億6620万円)と北側(2工区、2億3485万円)に分け、整備する。本体工事以外の電気設備や空調設備工事などの工事費は約1億6千万円。このほか、設計費、工事期間の仮設校舎借り上げ費などを合わせた改築工事全体の事業費は約9億円の見込み。

 校舎本体は来年7月完成予定で、夏休み明けの同年9月からの供用開始を予定。新校舎への引っ越しなどの終了後、残った旧校舎の解体工事が行われ、全体の事業終了は2021年3月になる見込みだ。

 朝山市長はあいさつで「学校は地域に明るさを与える大切な役割を担っている。生徒達には、新しくなった校舎でしっかり学び、地域の新たな歴史を創造することを期待したい」などと述べ、同校の飛躍と発展を願った。