大島紬への興味喚起

思い思いの色で“オリジナル龍郷柄”を描いたワークショップ

「家族で触れようとの心意気に感動」
華つむぎ会、イベント初開催

 ミス紬・紬美人のOG会「華つむぎ会」(小野文香代表)は8日、奄美市名瀬の集宴会場で「華つむぎ~本場奄美大島紬魅力に触れてみよう!~」を開いた。同会主催のイベントは今回が初。子どもにも親しみやすいワークショップを行ったほか、紬の着付け体験や泥染めの実演など多彩なプログラムを展開。参加者らの大島紬への興味を喚起した。

 華つむぎ会は2015年6月に設立。ミス紬・紬美人同士のつながりを生かし、紬の魅力発信に力を注ぐ。今回は幼少期から紬に触れることで、身近なものに感じてもらうためにイベント開催を決意した。

 イベントでは「龍郷柄に思い思いの色を塗ってみよう!」(ファミリー向け)、「紬の端切れでオリジナルグッズを作ろう!」(学生向け)の2種のワークショップを実施。ファミリー向けのワークショップでは子ども達の感性が光る作品が続々登場。クリスマスシーズンにちなみ、ツリーや靴下の描かれた模造紙に、“オリジナル龍郷柄”が飾り付けられた。

 古仁屋小学校4年の尾崎琴羽さんはパステルを使ってカラフルなデザインを表現。「自分で塗った柄の紬を着てみたい。紬を着たきれいな人が多く、来てよかったと思った」と笑顔だった。

 着付け体験も好評で、初めて紬を身に着けるという人も。小宿中学校3年の要沙音杏さんは「ほかの着物を着たこともあるが、紬はいつもより奄美に馴染むことができたように感じてうれしい。今後人が集まる場などで紬を着る機会を増やしたい」と話した。

 親子連れなど多くの来場があったイベントについて、小野代表は「家族で紬に触れようという心意気に感動した。若い世代の着物離れが叫ばれる中、家族で紬を着ることができるようなイベントを今後検討したい」と語った。