製糖前にハーベスタ研修会

ハーベスタ研修会があり、農作業中の事故防止に向け、機械の保守・点検、適正利用について説明があった

事故防止・安全対策に理解深める
奄美大島 富国、16日から操業

 奄美大島での本格的な製糖開始を前に13日、奄美市笠利町の市さとうきび受託組合格納庫で、農作業事故の未然防止・安全対策周知を目的としたハーベスタ・オペレーター研修会(大島本島さとうきび生産対策本部主催)があった。オペレーターや補助員など約90人が参加し、事故防止策や、機械のメンテナンスなど安全対策についての理解を深めた。

 研修会は島内のサトウキビ収穫面積の約96%がハーベスタでの収穫で占められていることから、作業員らの事故防止への意識向上に向け毎年開催されているもの。

 昨年は県内で10件の農作業死亡事故があり、うち3件が奄美群島内で発生。喜界町では昨年2月、ハーベスタでの刈り取り作業中にバランスを崩したハーベスタの下敷きになった補助員が死亡している。

 県大島支庁農政普及課の平田昭人技術専門員はこうした事例を紹介し、①ゆとりを持った無理のない農作業②機械・作業場所を事前に整備・点検③ほ場進入路や段差への注意―など6項目を呼び掛け。「事故は氷山の一角。ヒヤリハットがないように努力してもらいたい」とした。

 このほか、農業機械メーカー担当者による保守点検の説明などもあった。同市笠利町の富国製糖㈱(有村成生社長)の中山正芳取締役事業所次長から19・20年期の製糖計画についての発表があり、今期は1969年以来50年ぶりに年内操業開始。今月16日に開始し、3月21日まで。生産量は2万5千㌧を見込んでいるという。