特産品詰め合わせ贈呈

来島した県担当職員が入所者に「お楽しみ便」を手渡した(奄美和光園内)

和光園で県 入所者「毎年楽しみ」

 県は20日、奄美市名瀬の国立療養所「奄美和光園」(加納達雄園長)で、入所者20人に県内の特産品を詰め合わせた「ふるさとお楽しみ便」を贈った。

 県のハンセン病問題施策の一環。年末恒例の鹿児島出身へのギフト贈呈は今回で25回を数える。

 ギフトは県内各地の特産11品目を詰め合わせたもの。奄美の黒糖菓子(むち黒糖)のほか、「げたんは」「ボンタン漬け」「とびうおみそ」―などバラエティーに富んだ内容。

 この日は園内で贈呈式があり、県職員から贈呈品を受け取った入所者の女性(80)は「おいしいものがたくさんあるので、毎年楽しみにしている」と喜んだ。

 2019年度は同園のほか、星塚敬愛園=鹿屋市=(対象入所者111人)、菊池恵楓園=熊本県=(同10人)を訪問して贈呈。そのほか、県外4療養所の出身者13人に発送したという。

 諏訪哲郎・県健康増進課課長補佐は「県として、今後も入所者に寄り添った施策を図りたい」と話した。

 同園は1943年開設。ピーク時は約360人いた入所者は現在20人(男7人、女13人)。平均年齢85・2歳となっている。