さよなら2019

郡都として発展してきた奄美市名瀬市街地の夜景(西康範さん撮影)

平成から令和へ新たな時代到来
世界自然遺産、飛躍の年に

 2019年が過ぎ去ろうとしている。「平成」から「令和」へ改元され、新しい時代の幕開けを感じさせる1年だった。来年はいよいよ「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産登録の可否が決定する。自然遺産の島づくりを目指す奄美にとって、飛躍の年となることだろう。

 新元号「令和」は、万葉集の文言から引用されたもの。日本の古典(国書)が出典となる初めての元号として、多くの国民に支持された。5月1日の改元は、国内全体が祝賀ムードに包まれ華やいだ。

 一方で、全国各地で台風などによる自然災害が発生。多くの犠牲者がでるなど、自然の驚異を改めて思い知らされた。来年は奄美豪雨災害から10年を迎える。改めて防災、減災を考える年にしたい。

 来年は東京五輪・パラリンピックも開催される。新国立競技場(オリンピックスタジアム)も完成。首都東京は国際都市として大きく変貌を遂げようとしている。

 郡都奄美市も様相を変えつつある。2月に市役所新庁舎が完成、名瀬港(本港区)埋立地(マリンタウン)の分譲も始まり、来年からは観光関連施設の建設など本格的な開発事業がスタートする。変わりゆく街並みは新たな時代の到来を予感させる。

 来年の干支は、十二支の始まりでもある「子年」。世界自然遺産となり、新しい歴史を紡ぐであろう奄美が世界から「チュー目」されることを願いながら、新たな年を迎えたい。