徳之島町新成人アンケート

徳之島町新成人アンケート

伝統の「新成人アンケート」に100%協力した徳之島町の新成人たち=2日、同町生涯学習センター

「徳之島に誇り」95・3%
「将来は島に…」40・2%

【徳之島】徳之島町教育委員会は2020年「新成人アンケートの調査結果をまとめた。ふるさと意識を探る「徳之島に生まれたことを―誇りに思っている」との回答者は95・3%(前年比3・7%増)と90%台を維持。将来「徳之島に住みたい」と胸に秘めたUターン志望も40・2%(同3・8%増)を占めた。徳之島の将来に対する意見では、伝統文化や自然保護、子育て支援の充実―などを求める意見もあった。

同町の新成人アンケートは、若者らのふるさと意識や希望を町政に反映させようと始まり32年の伝統が。現在の設問は選択式が19、「ふるさと徳之島の将来に思うこと」の記述式1の計20問。町教委(社会教育課)は昨年から、新成人らへの調査協力と回収協力を強化。今年も回収率100%を達成した。

集計によると、町内出身の対象者141人のうち107人(男性58人・女性49人)が出席し出席率75・9%。▽学職別では、学生62・6%、就職34・6%、就職進学0・9%▽現在の居住地は①島内18・7%(9・4%増)②県内29%③関西21・5%④関東12・1%⑤その他17・8%の順。

ふるさと意識、アイデンティティをも量る▽徳之島に生まれたことを「誇りに思っている」は95・3%(19年比3・7%増、18年比1・4%増)と90%台を維持している。加えて▽将来の居住地として「徳之島に住みたい」は40・2%、「何ともいえない」43%、「徳之島以外に住みたい」12・1%。現時点で早くも〝ふるさと回帰・Uターン〟志向者が40%台にある。

ほか、▽「郷土芸能(島唄・踊り)を伝承保存した方が良いと思う」は87・9%▽「島口(方言)も伝承保存した方が良い」88・8%。その一方で▽島口が「話せる」との回答者はわずか7・5%(19年は3・7%、18年7・6%)。若者らの〝島口離れ〟が固定化された状態にある。

ほか、▽「帰省して成人式に参加して良かった」91・6%▽「闘牛は島の観光振興に役立つ」84・1%▽市町村合併に「賛成」54・2%、「反対」40・2%―などとなっている。

「ふるさと徳之島の将来について思う一言」(記述)には、「もっと子どもたちの医療費について考えて下さい」や「子育て支援にもっと力を入れて欲しい」。「伝統、自然を大切にする島であってほしい」や「いつ帰っても、誰もが迎えてくれる温かさのある素敵なふるさとです」、「観光客が増え、全国的に有名になって欲しい」、「もっといろんな人たちに島の良さを知ってもらって、人口が増えて欲しい」などの意見が寄せられた。