W杯出場、連続MVPに意欲

W杯出場に意欲を見せる里さん(本人提供)

活動支援呼びかけ「未来につながる行動を」
女子プロ野球・里綾実さん

 国内女子プロ野球リーグの「愛知ディオーネ」に昨年まで投手として在籍した奄美市名瀬出身の里綾実さん(30)がこのほど、2020女子野球ワールドカップ(メキシコ開催)出場、大会4連続MVPに向け、活動資金を募る「クラウドファンディング」を始めた。里さんは「女子野球の未来につながる環境づくりのために行動したい」と語り、現役続行のための支援を呼び掛けている。

 小学校から野球を始め、金久中学校から島外に進学してプロ入り。退団した昨シーズンまで最多勝利や最優秀防御率、角谷賞(MVP)など主要タイトルを多数獲得。またW杯日本代表にも選ばれ、3連続で大会MVPに輝いた実力の高さは世界レベルの折り紙付きだ。

 しかし昨年11月、日本女子プロ野球の運営サイドが選手の雇用形態を見直すとして、選手が大量退団する事態に。里さんを含めた全日本の中心選手も構想外通告を受け、所属チームを離れた。

 里さんは20年W杯出場と連続MVPに意欲を見せ、昨年末、個人でプロ選手としての活動をスタート。インターネットで支援プロジェクト「女子野球を世の中のあたりまえに」を立ち上げ、女子スポーツ選手の夢を与えたいという趣旨への理解を広く訴える。クラウドファンディング実績は1月13日現在、目標額300万円に対し、約130万円(133人)に達した。

 「奄美で野球をする女の子たちの夢や希望でありたい」と里さん。奄美新聞の取材に対し、「女子野球という地位確立のため行動を起こさなければという思い。多くの方に伝わってくれたら」と語った。

 支援の受け付けは2月18日まで。詳しくはプロジェクトのホームページまで。