「ビロードボタンヅル」開花

西康範さんが撮影した「ビロードボタンヅル」

新春の空に鮮やかな黄色

 奄美地方はこのところ冬場特有の曇天が続いているが、年明け後の松の内にかけては晴天に恵まれた。奄美大島南部で、新春にふさわしくさわやかに晴れた日に「ビロードボタンヅル」が開花している様子を西康範さんが撮影。青空を鮮やかな黄色が彩っている。

 九州南部から沖縄に分布。『琉球弧・植物図鑑』によると、半常緑の木本性つる植物で茎は帯紫褐色。葉の両面は茎とともに長毛があり、和名の由来である「ビロードの触感がある」。

 キンポウゲ科でセンニンソウの仲間。12月~1月ごろ、枝先に黄色い釣り鐘型の花を1~5個つける。撮影した西さんによると、昨年、台風被害がなかったことで開花状態は良好、つるが勢いよく伸びているという。2月になると花から実(痩果)へと変わり始める。実には長い冠毛が羽毛状につき、「花だけでなく実も美しい。両方を楽しむことができる」(西さん)。