市美展最優秀3作品が決定

吉村英彦さんの作品「KHAOS」

積信一さんの作品「冬の奄美」

森田美和さんの作品「陳鴻寿」

吉村さん(美術)、積さん(写真)、森田さん(書道)
吉村さん2年連続2度目 来月8日から展示会

 第40回奄美市美術展覧会(2020AMAMI市美展)(同実行委員会など主催)の作品審査が22日、同市名瀬の奄美文化センターで開かれた。一般の各部門で最優秀作品に該当する市美展賞の3作品を選出。美術部門は奄美市名瀬の吉村英彦さん(54)、写真部門は同市名瀬の積信一さん(59)、書道部門は徳之島町の森田美和さん(71)の作品が選ばれた。受賞作品は他の入賞作品と一緒に、来月8日~11日まで同センターで展示が行われる。

 美術部門の市美展賞は、吉村さんの「KHAOS」が受賞。吉村さんの市美展賞は昨年に続いて2年連続2度目で、審査委員は「画面全体に動きが感じられ、色彩や線に迷いがない。リズム感のある市美展賞にふさわしい作品」と評価した。

 教職員の吉村さんは小宿中に赴任して4年目で、「昨年の作品と同様に音楽をテーマに描いた。構図は昨年で決まっていたが、自身が体調を崩してしまい年が明けてから一気呵成に仕上げた作品。斜めになっている人や鍵盤で、不安定さを表現した。今後は奄美に来てからの集大成的な作品を描いてみたい」と意欲を見せた。

 写真部門は、冬の奄美の波の荒い海の様子を撮影した積さんの「冬の奄美」を選出。初挑戦で市美展賞に輝いた積さんは、「これまでは見る側だったが、今回は良いものが撮影できたので挑戦した。本人がまさかとびっくりした」と喜んだ。

 撮影地は夕日の写真を撮ることが多いので、トンネルに夕日が入る「ドラゴンアイ」のポイント近くを選択。「波が荒かったので、長時間露光が逆に面白い写真になると考えた。車を風よけにして、ジャンパーでカメラをカバーして約20カット撮影した中の1枚。場所が分かるようにトンネルを入れた」と撮影時を振り返った。

 書道部門は森田さんの作品「陳鴻寿」が受賞した。これまで市長賞の受賞歴などあるが、12回目の挑戦で最高賞を獲得した。

 森田さんは「何度も挑戦して、大きな賞がいただけてうれしい。今年の大きなプレゼントになった。作品を書く上で潤渇や墨の濃淡に気を付けた。また作品全体がすっきり見えるようにと取り組んだ」と語った。

 一般、小学生、中学生の合計出品数は1514点(1405人)。一般からは美術84点、写真134点、書道58点が応募された(入賞・入選者名と作品は後日掲載)。

 期間中の作品展示は午前10時~午後6時(最終日は午後5時まで)。