宮元さん(奄高3年生)、見事「四冠王」達成

合格証書を手に県内初の「4冠王」達成を報告した宮元さん

県内初の快挙
家庭科検定4科目で1級合格

 今年度の「全国高校家庭科技術検定」で奄美高校家政科3年の宮元乃愛さん(18)がこのほど、「和服」「洋服」「食物調理」「保育」の4科目で最高の1級に合格する「4冠王」を見事達成した。県内初の快挙。達成を報告した宮元さんは「難しくてあきらめそうになったこともあるけど、気持ちだけは負けないように頑張った成果。達成感はある」と笑顔を見せた。

 検定は、高校生の家庭科の基礎知識と技術向上を目的に、全国高校家庭科教育振興会が主催。試験は前・後期の年2回で、4冠達成には4科目全てで4級から順番に合格しなければならず、4冠達成者は毎年全国で4~50人と狭き門として知られている。

 小学生のころ、子どもたちに頼られる保育士を見て「かっこいい」と憧れたという宮元さん。以来、保育士になる夢を持ち続け「将来に生かせれば」と、2018年後期までに食物調理1級と他の3科目はいずれも2級まで取得した。

 専門的分野を学ぶにつれて4冠王への意欲が高まってきたという宮元さんは、普段の授業に加えて毎日遅くまで仲間と特訓さながらに練習。教職員のアドバイスなども受けながら、苦手な分野をコツコツと克服し、最終年前期で和服、後期で保育と洋服の1級合格を勝ち取った。

 最後の試験も「絶対受かる」と信じて臨んだという宮元さん。担当の西美幸教諭も「全て知識・技術習得は非常に大変だが、計画的に取り組めていたし、その努力も半端なかった」とにじむ成果をたたえた。

 3年間を振り返って宮元さんは「家族や仲間に先生。みんなで取ったような成果」と感謝の言葉。4月からは保育士目指して県立短大への進学が決まっており、「(これまでの学びは)将来への宝。頼られる保育士になりたい」と意気込みを話した。

 なお、同校家政科3年生のうち、3冠にも宮元さん除く6人が合格。達成者は次の通り(敬称略)。

 ▽合格者 岩越愛、大崎風香、鈴木葵、仲田憂雅、松元菜々美、山下美沙樹