スマホ利用で便利に

スマホに表示されたしまバスのフリーパス画像

しまバス
時刻表検索や乗車券購入

 奄美大島一円で路線バスを運行する㈱しまバス(本社・奄美市名瀬)は、スマートフォンを利用して路線バスの時刻を検索できるシステムを導入するなど、インターネットを活用した新たな利用促進策に取り組んでいる。3月2日からは、フリーパス(乗り放題券)のスマホでの購入も開始予定。昨年10月の路線再編時には、時刻表の掲示がされない不手際が指摘されるなどした同社だが、「今後は利便性の向上に努め、多くの市民や観光客利用してもらえる公共交通機関を目指していく」としている。

 時刻検索システムは、全国の路線バスで導入が進んでいる「NAVITIME(ナビタイム)」。スマホにナビタイムのアプリをダウンロードし、しまバスが運行する路線バスの最寄りバス停を検索すると時刻表や運賃などの情報が表示され、目的地までの所要時間なども調べられる。

 インターネットでのフリーパス購入は、専用アプリ「バスもり!」をダウンロードし、乗車券を購入するとスマホの画面に購入した区間と利用機関などが表示され、降車時に掲示するだけで利用でる。これまで、本社営業所など島内の限られた場所で決まった時間内でしか購入できなかったが、いつでも簡単に購入できるようになる。

 画面には不正利用防止対策も施されており、有効期限(1~3日間)が切れると表示されなくなる。全国的にキャッシュレス化が進む中、観光客などの利用を見込んでおり、同社は移動手段としての利用だけでなく「バス旅のような利用を提案することで、観光客の利用にもつなげたい」としている。

 同社はこれまでスマホに対応していなかったホームページのリニューアルも実施。スマホでは表示が見えにくかった路線図なども見やすくした。今後はホームページを積極的に活用し、運行状況や観光バスの企画案内などの情報提供も行う。

 同社の勝村克彦社長代理は「多くの利用者にご迷惑をかけた。今後は、通学に利用している高校生など従来の利用客にはより利用しやすい環境を提供し、路線バスをあまり利用したことのない人にも、いろんな場面で利用してもらえるよう、利便性の向上を目指いしていきたい」としている。