春の陽気に誘われ、つかの間の息抜き

奄美でもイベントの中止や施設の休館・閉鎖が相次ぐ中、龍郷町のとおしめ公園には大勢の家族や親子が訪れた

感染症を警戒も、家族らにぎわう
龍郷町とおしめ公園

 ぽかぽか陽気となった日曜日の8日、新型コロナウイルス感染症の影響でイベントの中止や施設の休館・閉鎖が相次ぐ中、龍郷町瀬留の「とおしめ公園」では春の陽気に誘われ、感染症を警戒しつつも、つかの間の息抜きを楽しむ親子や家族連れらでにぎわった。

 学校の休校措置も続く中、同公園内のあそび広場には、この日も大勢の子どもや親子が来園。子どもたちが滑り台などの遊具で遊んだり、保護者同士も会話を楽しんだりと、暖かい日差しを満喫していた。

 小学生の息子・娘と公園を訪れた同町の母親(32)は「天気がいいのに行くところがなく、休校中でいつも通りに遊ばせるのもどうかと…」と3人で一緒に外出して気分転換。3人の子どもを持つ笠利町の父親(33)は「上がまだ幼稚園で外出を控える要請などもなく、割と気にせず遊んでいる。県内の感染者もいないので、出たら考えたい」と息子とのサッカーを楽しんでいた。

 また、「暇だ」という息子と奄美市名瀬から車を走らせたという父親(42)は、巡り巡って「遊ぶ姿があったので」と同公園で車を停車。「(遊び場を)こんなに探すとは思わなかった」と困惑顔も、外で遊ぶ子どもの姿には「楽しそうでよかった」と喜び、息詰まるストレスを発散した。

 一方、この日は風も強く、浜辺などの人足は閑散。家族と観光で奄美に来たという東京の男性(44)は、同町の倉崎海岸を散歩し、「ホテルに人はいるのに外に出る人は少ない。あまり神経質にならずに過ごしたい」などと話した。

 気象庁によるとこの日の奄美地方の天気は晴れ。各地の最高気温は、奄美市名瀬20・5度、同笠利21・9度、沖永良部22・4度など、3月中旬~4月中旬並みだった。