奄美の特産品をPR

閑散とした印象を与える今年の「大鹿児島展」

泥染の店を訪れた、唄者・東郷さやかさん

大島紬のコーナーで笑顔の2020紬美人・重田珠美さん

新型コロナ影響も 東武百貨店で「大鹿児島展」
試飲と試食取りやめマスクで応対

 【東京】豊島区池袋の東武百貨店8階の催事場で先月27日から今月3日までの日程で、「大鹿児島展」が開かれた。奄美からは大島紬、黒糖焼酎、黒糖菓子、パパイアキムチなどが出展された。新型コロナウイルス感染拡大が終息する気配の見えないなかでのイベントとあって来場者は減少。それでも出店者らは、懸命な声を来場者に掛け、特産品の魅力を訴えていた。

 6日間にわたった鹿児島県と(公社)鹿児島県特産品協会が主催した恒例の「大鹿児島展」には、ほかにハブキモ入り粉末、奄美のパール、泥染などの奄美群島の恵みがやって来た。新型コロナウイルスに関する報道がされる中での開催だけに、人もまばらな印象。「お客さまは、いつもの3割といった感じでしょうか」と関係者は語る。

 イベントが次々に中止になるなかでの物産展は、各所に消毒液などの除菌対策に加えて、試飲と試食を取りやめ、担当者はマスクで応対した。「味見もできないのは、大きな痛手ですね。せっかくのいい香りを伝えられない」と黒糖焼酎の蔵元らは残念そうな表情を浮かべながらも、「奄美の味はいかがでしょうか」や「奄美でしか作られていませんよ。この機会にぜひ」とマスク越しに来場者に呼び掛けていた。

 催事場に隣接する屋上では、「奄美群島世界自然遺産・登録応援キャンペーン」として、東郷さやかさんと田向美春さんがシマ唄を丁寧に説明しながら披露した。また、2020紬美人・重田珠美さんも「泥大島」で艶やかにステージに登場。「住用町出身です。今日は島の空気を存分に楽しんでほしい」と笑顔を振りまき、ライブに花を添えていた。