古仁高留学生の女子寮お披露目

コミュニケーションの場・中庭を取り囲むように部屋を配置した古仁屋高校留学生の女子寮「清雲寮」

「島知り集落とつながる場に」
瀬戸内町 4月6日に入寮式

 瀬戸内町は25日、4月から運用開始の古仁屋高校留学生の女子寮「清雲寮」を報道陣にお披露目した。名前は寮が建つ同町清水集落にちなんで生徒らが命名。寮の管理人に就任する同校振興コーディネーター・土井小雪さんは「本業はもちろん学業だが、(入寮の)生徒には島を知り集落とつながる、卒業後も瀬戸内町に住みたいと思ってみらえるような場にしたい」と意気込んだ。入寮式は4月6日。

 寮は、昨年完成した男子寮「紫雲寮」に続いて整備。全国から生徒を募集する学校説明会「地域みらい留学生フェスタ」などを通して留学を決意した島外新入生らが利用する。

 同校の留学生は現在8人(男子6人、女子2人)で、新年度は関東や関西から新たに10人(男子5人、女子5人)が加わる。女子寮には、昨年から留学の2年生2人も引っ越し、7人で生活を共に過ごす。

 建物は、木造平屋建てで、「ホッフェ」と呼ばれるオランダの高齢者コミュニティー施設を参考に設計。それぞれが6畳の部屋で区切られ洗面所やトイレを2~4人で共有。定員は10人で、管理棟には共有スペースやゲストルームもあり、オートロックや監視カメラを設けて生徒の安全を管理。食事は男子寮も利用する。

 企画や設計にアドバイザーとして携わった広島県の福山市立大都市経営学部講師・根本修平さんは「ホッフェは中庭を囲むように配置した住まいで、互いを感じながら身近に過ごせるのが大きな特長。庭などを上手く使ってコミュニケーションを育んでほしい」と意図を説明。室内を案内した同町企画課・勝田忠広さんも「集落の人とも交流しながら、いろんな世代がふれあえる場に育ってほしい」と願いを込めた。

 事業費は約1億2000万円で、町のふるさと納税を活用。7日には、ウエルカムパーティーなども予定している。