ひな人形、ひっそりと…

閉鎖されたきゅら島交流館にひっそりとたたずむひな人形

 

 

瀬戸内町きゅら島交流館

 

 旧暦の3月3日(サンガツサンチ)にあたる26日は過ぎたが、瀬戸内町古仁屋のきゅら島交流館では50体以上のひな人形が人目に付かずたたずんでいる。新型コロナウイルスの感染拡大防止策のために閉館。照明が落とされた薄暗い同館ロビーで片付けられるのをひっそりと待っている。

 ひな人形は町からの委託を受け、同館内に〝きゅら島カフェ〟を運営する同町地域女性団体連絡協議会(川井黎子会長)が設置。季節感の演出を目的に、昨年から飾り付け。今年は2月下旬から26日までの期間の展示を予定していた。

 飾られたひな人形は同会員らが持ち寄ったものや寄付を受けたものなど。設置から1週間ほど経った今月2日から同館は閉鎖し、公民館講座受講申し込みで訪れる人以外は利用不可に。ひな人形が日の目を浴びることがなくなったことについて、川井会長は「悲しかったけど、こればかりは仕方ない。また来年も楽しみにしてもらいたい」と話す。

 同会は29日にひな人形の撤去を予定しており、空いたスペースには「端午の節句」(5月5日)に向けて五月人形などを飾る。同館の再開は4月1日の見込みという。